
離れ
縁側空間甲賀の家
住宅|木造2階 離れ 縁側空間
Story
環境になじませる
のどかな田園風景が広がる集落の中に位置しています。
伝統的な日本家屋が多い地域でありながら、現代的な住宅を求められました。突出しすぎた外観を避け、出来る限り周辺環境に溶け込ませるよう意識しました。母屋よりも高くしないこと。元々あった離れの大きさを著しく超えないこと。建物は周辺の民家で使われている色使いを踏襲し、環境になじませること。できる限り自然素材を利用し、環境に配慮した住宅とすることなどを念頭に計画しています。
吹抜けの廊下 縁側のような
建物は、周辺の民家で利用されている瓦屋根のシルバーグレーに習い、シルバーのガルバリウム鋼板を使用。1枚1枚の瓦は一文字葺屋根で表現し、焼き杉板の黒っぽい外壁は杉板に保護塗料塗にて調和を図りました。
敷地には先代が大切に管理してきた立派な庭があり、それを借景として住宅に取り込んでいます。玄関を入ると吹抜けと立派な庭が目前に現れます。吹抜けの廊下は2階のリビングから見下すことができ、各個室の廊下にもなっています。この廊下は2階の気配を感じつつ、庭を望むことができ、窓を開けて廊下に腰を掛けると縁側のような使い方も可能になります。
廊下の突き当りを90度曲がると書斎があり、各室をつなぐ中心的な役割をこの廊下が果たしています。書斎に掛けられている梯子は旧離れを解体した時に出た材木により制作していて、ちょっとした遊びを設けました。
2階にはLDKと水回りを配置しています。寄棟の小屋裏空間を余すことなく使い切ることで、天井の高い開放的な空間となりました。加えて廊下の吹抜けにより水平方向の距離と奥行きが増し、ゆったりと広がりのある2階となっています。
- 建物概要
- 所在地:滋賀県甲賀市
- 設計期間:0612-0711[竣工0806]
- 主要用途:住宅
- 撮影:平野和司
- 設計期間:0612-0711[竣工0806]
- 構造
- 構造 : 木造2階建
- 敷地面積:188.53 m²
- 建築面積:63.35 m²
- 延床面積:104.49 m²
- 敷地面積:188.53 m²