屋根・ガルバリウム鋼板板金工事|吹抜けと斜めが特徴的な茨木の住宅
屋根の板金工事
今回の住宅は、ガルバリウム鋼板葺きの屋根を採用いたしました。立平葺を予定していましたが、現場打合せで立ハゼ葺きとなりました。
何が違うの?
立平葺きは既製品で、ハゼを重ねてパチッと留めつけるのに対し、立ハゼ葺きは、職人さんが1本1本ハゼを折って締め込み納めていきます。
コストを考えれば立平葺きのほうが安いのですけれど、自由度を考えれば立ハゼ葺きのほうが良く、どちらを採用するかは現場次第といったところでしょうか。
今回採用した立ハゼ葺きは工場である程度成型した板金を現場に運んできて、現場で職人さんが仕上げていくという方法ですので、手仕事感も感じられるところが「萌え」(←古っ)でもあります。
写真のガルバの平場が少~し波打っているのが分かるでしょうか。(ここ、私の萌えポイントです笑)
ガルバリウム鋼板の屋根の納まり
ガルバリウム鋼板で屋根を葺く場合に建築家の皆さんが必死になって考えるポイント。
水切りの厚みを何ミリにするのか!
25mm!いやもっと薄く
雨仕舞を考えると45mmは欲しい現場監督
薄くすればするほど、建物のデザインはミニマルでシャープになり現代的でカッコよく見えるのですが、攻めて薄くしすぎると大雨と風が一緒に吹きぶった場合に雨漏りの原因となりますので、数ミリの攻防が現場で展開されます。
では今回は何ミリにしたか。
ドドーンと80mm。
三角屋根との納まり上、あまり薄くし過ぎると危険なのは設計段階から承知していて、現場で板金屋さんと相談して割り出した寸法。75mmまで攻めようか迷いましたが、ここまで太くなれば5mmの差なんてちっぽけなので、大人の決断です。
それに、水切り寸法を小さくすることで、大屋根と三角屋根の取り合いがごちゃっとして、もっさりするほうが不細工。
いつもなら絶対にOKを出さない水切り寸法。太く見えないある隠味も仕込んだので、大丈夫。
とか言っておいて、ドキドキして現場で確認。
うん!計算していた通り!大成功!ニヤリ!!
お隣さんとは同時進行
お隣さんとは着工から引き渡しまでほぼ同じような感じで工事が進んでおります。
同じく屋根工事をされていました。
お互い素敵な家になるといいですね。
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タカヤマ建築事務所は関西[大阪市東成区]を拠点に活動している建築設計事務所で、シンプルでありながら温かみある空間をテーマに、使い勝手が良く、その時々のスタイルに応じフレキシブルに変化対応しながら、何年も何十年も利用者に寄り添える建築を提案させていただいています
狭小住宅、中庭型住宅、障害者福祉ホームなどの「住まい」・店舗、事務所、工場、倉庫などの「働く場」・リフォーム リノベーションなどの「再生」を柱に建築空間全般の設計・監理業務を行っています
設計エリアは近畿圏だけでなく、日本全国お伺いさせていただきます。