ひ・ひ・光が~~ う・う・美しすぎる~|吹抜けと斜めが特徴的な茨木の住宅
三角形と四角形の面が組み合わさった複雑な内部空間
隣家が迫る南側から、光を敷地深くまで取り入れるべく、外壁と屋根を三角形にカットしてデザインした外観
室内側も外部形状から影響を受け、三角形と四角形の面が組み合わさった複雑な形状をしている
この面をできる限りシンプルな要素で構成する
出てくるライン(線)は必要最小限に、照明器具は付けず、開口部も最小限
ミニマルな白い面をつくる
開口部からの光をミニマルな面が受け止める
高い位置に設けた南側ハイサイドライトからの直射光
1階の南東、南西向きの大きな掃き出し窓からの直射光や間接光
これらの光は白い室内で反射が繰り返され、三角形と四角形の面で受け止められ、時間の移ろいとともに一期一会の光の表情を浮かびあがらせる
主役である光の表情を引き立てるために、ミニマルな面でありたい
というのが設計当初の意図したところ
2階の個室から吹抜けを眺める窓
現場初期の頃、個室から吹抜けを見下ろす窓を追加したい
とお施主さんからお話を頂いた
しかしその頃は窓を追加することにより、面に要素が増えて、ミニマルさが失われて、ごちゃっとするのではないかという懸念と、追加費用が発生するという消極的理由で却下されることに
内装が出来あがってきたころ、2階の個室に入った時に、個室が感覚的にしっくりとこない。やっぱり抜けを作りたい
使い勝手上、この位置から吹抜けを見下すことは全体の設計コンセプトには沿っているし、何よりも、ココの位置から吹抜けを介してリビングと外に広がる芝の緑が見えると心地いいに違いない
言われるとその通り
窓を2ヶ所追加
ひ・ひ・光が~~ う・う・美しすぎる~
個室に窓を追加することで、吹抜けを見下ろすことができたのは大成功
芝の緑が出来上がってくると、心地良さは倍増しそう
ミニマルな面にランダムな開口が開いたのは、リズムが出来て見た目もイイ感じ
そして
ひ・ひ・光が~~
う・う・美しすぎる~
2階の個室に入り込んだ光が、室内で一度バウンドし、新たに設けた開口から漏れ拡がり、複雑な面に乱反射しながら、時間とともに表情を変えて移ろっていく
追加した2つの開口は、質の異なる光を導き入れ、明暗のコントラストを生みだし、面の表情をより豊かにしてくれている
1つの変更によって、3重にも4重にも良い所を引き出したお施主さんの判断に脱帽
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タカヤマ建築事務所は関西[大阪市東成区]を拠点に活動している建築設計事務所で、シンプルでありながら温かみある空間をテーマに、使い勝手が良く、その時々のスタイルに応じフレキシブルに変化対応しながら、何年も何十年も利用者に寄り添える建築を提案させていただいています
狭小住宅、中庭型住宅、障害者福祉ホームなどの「住まい」・店舗、事務所、工場、倉庫などの「働く場」・リフォーム リノベーションなどの「再生」を柱に建築空間全般の設計・監理業務を行っています
設計エリアは近畿圏だけでなく、日本全国お伺いさせていただきます。