建築家の目線で建築計画、家づくり、リフォーム等のコツをお伝えします。
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リフォームか建て替えか~見極めのポイントは 4/6

リフォームか建て替えか~見極めのポイントは 4/6

既存の状況

昭和和50年に建てられた鉄筋コンクリート造の住宅のリノベーション。既存建物は現代の生活からすると使い勝手の悪そうな昔の間取りとなっていた。RC住宅というだけあって構造はしっかりとしていたが、断熱工事がほぼされておらず、北側の光の当たりにくい壁面には多くのカビの発生が見受けられた。

 

あやめの家リノベーション

鉄筋コンクリート造のしっかりとした造り

間取りとライフスタイルが合わない

あやめの家リノベーション

2階の日当たりの悪い部分にカビの跡が目立つ

 

要望

親世帯は1階で、寝室と和室が必要。和室は来客時に客間として利用できるよう、フレキシブルな使い方を想定しておく。

 

子世帯は2階。来客時客人と顔を合わさなくても良い動線を確保し、サブのリビング、簡単な飲食を調理できるキッチン、シャワールームを設ける。当面は子供部屋を造らず、夫婦の衣類や持ち物を1カ所で収納できるクロークルームとする。部屋の中央にベンチソファーがあって、周囲を収納棚や鏡で取り囲む、ホテルのクロークルームをイメージする。家族が増えた場合はこのクロークルームを子供部屋にあてがう。

 

大型犬を飼育している為、玄関とは別の勝手口が必要で、玄関と一続きの土間空間としたい。勝手口の出入り口近くには散歩から帰ってきたワンちゃんの足を洗う水場を設ける。

 

さらに1階には客人を招いたり、家族で団らんできるシアタールームを設けたい。

 

プラン

まずは断熱改修して住環境を改善することから取り組むことにした。

 

1階にお父様が丹精込めて作り上げた庭を望むことができるLDKと和室、その奥に親世帯の寝室を設けた。和室は来客時の客間にもなることから縁側を通って単独でアクセスできるようにしている。キッチンも大人数で利用することからゆったりとした広さを確保した。ワンちゃんの散歩は玄関とつながる路地と名付けた土間空間を通って勝手口から出入りする。シアタールームへも路地を通る。

 

2階は屋根躯体に合わせて勾配天井とし高さを確保した。子世帯夫婦の寝室、サブリビング、クロークルームがゆったりと連なる。

あやめの家リノベーション

After

あやめの家リノベーション

玄関から大きな庭に面したリビングを見る

あやめの家リノベーション

1階LDK

引込戸の障子 和室を閉じ客間として利用

シアタールームと土間

あやめの家リノベーション

2階リビングとクロークルーム

あやめの家リノベーション

2階リビング

 

リノベーションとなった理由

・鉄筋コンクリート造で構造がしっかりしていた

・躯体がしっかりしていたので、建て替えるにはもったいない

 

あやめの家

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タカヤマ建築事務所

タカヤマ建築事務所は関西[大阪市東成区]を拠点に活動している建築設計事務所で、シンプルでありながら温かみある空間をテーマに、使い勝手が良く、その時々のスタイルに応じフレキシブルに変化対応しながら、何年も何十年も利用者に寄り添える建築を提案させていただいています

狭小住宅、中庭型住宅、障害者福祉ホームなどの「住まい」・店舗、事務所、工場、倉庫などの「働く場」・リフォーム リノベーションなどの「再生」を柱に建築空間全般の設計・監理業務を行っています

設計エリアは近畿圏だけでなく、日本全国お伺いさせていただきます。

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