中庭のある住宅[設計事務所が考える、建築家がデザインする、住宅/建築]
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中庭のある住宅
普段の生活において、何気ない時に緑を眺めることが出来たり、気軽に外に出てくつろぐことができると心地いいものです。
庭のある住宅。過去に私たちが設計させていただいたなかで、中庭のある住宅を集めてみました。
建物に囲まれた庭であったり、壁によって囲まれた庭であったりとデザインは様々です。
同じ中庭ですが、それぞれ使い方、考え方が異なりますので、そのあたりを中心にご紹介します。
流動的な外部環境に生活空間が影響を受けない中庭型の住宅 House-F
計画当初の敷地は土地区画整理が行われたばかりで、近隣には未完了区域や空き地が点在していました。
敷地周辺は建物が驚くほどの速さで建設されると同時に環境が目まぐるしく変化していました。
そのような流動的な外部環境に生活空間が影響を受けないよう、高い壁で囲った中庭型の住宅としました。
建物と庭との間には6連の建具を設け、すべてを引き込むことで大きく開くことができます。
開口部周りに柱などの障害物を無くすことで、室内と屋外が途切れることなく連続的につながります。
庭の芝の高さと、室内のフロアの高さを近づけ、段差を少なくすることによって、内外の連続性を強めています。
建具を開くと、室内は屋外の一部となり、また反対に屋外は室内の一部となり、開放的で気持ちいい空間となります。
白い壁で囲うことでシンプルでミニマルな空間を House-U
中庭、アトリエ、黒いサッシ、白い家が建て主からのご要望でした。
シンプルな住宅を求められていたことから、高い壁で囲った中庭型の住宅としました。
デザインのない白い壁で囲うことで、シンプルでミニマルな空間を作り出しています。
室内と屋外空間は白い壁によって包み込まれ一体の空間となります。
建て主がDIYにより制作したデッキにより、室内のフロアと中庭の段差がなくなり連続性が強めらました。
コンパクトな住宅なのですが、開放的な中庭があることで実面積以上に広さを感じる住宅となっています。
世帯間の距離を程よく近づけたり離したりする中庭 I-House
外部からのプライバシーを確保しながら開放的で明るい二世帯住宅です。
南向き道路にもかかわらず、外部からのプライバシーを高めるため、南側に窓を無くしました。
南北に長い中庭を建物の真ん中に配置し、その周りを回遊するようなプランとしています。
中庭に向かって開くことで開放的な室内空間を確保し、時間の経過とともに移ろう光を取り込むことにしました。
中庭では親世帯、子世帯が集まってバーベキューをしたり、孫たちが走り回って遊んだりします。
室内のフロアと庭の高さはちょうど椅子の高さに合わせていますので、段差に腰を掛けて中庭での活動に参加することができるようになっています。
中庭は、世帯間の距離を程よく近づけたり離したりする役割を果たし、建物、家族においての中心に位置しています。
凸凹は軒下、中庭、ルーフテラス Y-House
「駐車スペースを除いた部分に3層のハコを配置する。
1階、2階、3階それぞれをずらしながら積み上げてみる。
ズレによってできたスペースに意味を持たせることで、建物を特徴づけることはできないだろうか。」
ズレによってできた凸凹は軒下、中庭、ルーフテラス、屋外、半屋外と様々な形式の庭を作り出し、建物の壁際を彩ります。
立体的な構成により敷地内の空間を無駄なく使いきりたいと考えました。
中庭を美しく仕立て、古い雰囲気と現代的な新しい感性をミックスさせる 堺の長屋
昭和一桁代に建てられた5軒長屋。両端2軒は切り離されて新しい住宅に建て替わり、残った3軒の真ん中の住宅を、家族から譲り受けて住み継ぐという計画。
もともとの建物は母屋があり、庭を介して離れの小屋がありました。
母屋は倉庫として使われ、庭は放置され、離れは痛みが激しいという状態でした。
両サイドに窓を設けることができないこと、古い長屋のリノベーションであることを考えると、この庭を美しく仕立て、住空間に取り込むことによって、日本家屋の古い雰囲気と現代的な新しい感性がミックスした建物になるのではないかと考えました。
庭を中心に、新しいところと古いところが混ざり合い、新築では表現できない、時間の流れを感じることのできる空間としたかった。
パティオのある住宅&ジュエリーショップ[計画案]
「玄関扉を開け一歩中に入ると回廊に出る。
目前には光が差し込み、水の音が心地よいパティオが広がる。
回廊に沿って奥に進むと各室が配置され日常生活が営まれる。
玄関からはそのままパティオに行くことも、回廊を通って各室に行くこともできる。
パティオは屋外生活を楽しめる場であるとともに、住戸からの眺めを提供する場でもある。
一方、回廊と各室は日常生活を不自由なく送るための場であるとともに、パティオの延長の空間として利用することも出来る。」
パティオ(中庭)を中心に計画した住宅です。
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タカヤマ建築事務所は関西[大阪市東成区]を拠点に活動している建築設計事務所で、シンプルでありながら温かみある空間をテーマに、使い勝手が良く、その時々のスタイルに応じフレキシブルに変化対応しながら、何年も何十年も利用者に寄り添える建築を提案させていただいています
狭小住宅、中庭型住宅、障害者福祉ホームなどの「住まい」・店舗、事務所、工場、倉庫などの「働く場」・リフォーム リノベーションなどの「再生」を柱に建築空間全般の設計・監理業務を行っています
設計エリアは近畿圏だけでなく、日本全国お伺いさせていただきます。